皆さんこんにちは！琴似整骨院の高田です。

今回は意外と患者様から質問が多く、また同業でも良く分かっていない方もいる内容です。

先にお断りさせて頂きますが、これからの内容は「患者様」に焦点を当てていますのでビジネス的な要素はありません。

交通事故後の治療に医師の診断は必要か？

結論から言います。

１５０％必要です！！

受傷後すぐの医師の診断による痛い場所の確定と、定期的な診察は症状の程度に関係なく必須となっています。

事故に遭われた方の多くは、日々の生活の中に追加して診察や通院をする事になります。

もし、病院に行かなくても治療を受けられるなら別にいいか！と思う気持ちも分かります。

ただほとんどの保険会社の担当の方が「整形外科には行って下さい」「医師が良いと言えば整骨院でもいいですよ」と言うのにはそれなりの理由があります。

ただ感じが悪いだけではないですよ（笑）

なぜ医師の診断が必要なのか？

ズバリそれは「患者様」の為です！！

保険会社の嫌がらせでもなければ病院の為でもありません。

治療を受けるには、基本的には「病名」「傷病名」があり、それを治すために治療を受けます。（当たり前）

整骨院で勤務する柔道整復師は、当然医師ではないので「診断」は出来ません。

近いもので「評価」はできます。

その一番の違いは「責任の重さ」です。

当然保険会社も、仮に何か治療や後遺障害（事故によるもの）で裁判に発展した場合、裁判所もどちらを重要視するかは分かっています。

なので仮に保険会社さんが、「病院に行くのが面倒なら行かなくてもいいですよ！」と言った場合は裏を返せば

整骨院が行った「評価」だけで身体の状態、その後の慰謝料などの判断をさせてもらいますという事です。（面倒でも当院では定期的な診察をお願いしています）

定期的な診察は病院で、リハビリは通いやすい整骨院でという方が多いのはこの為です。

医師であれば誰でも良いのか？

では、「診断権」を持つのは誰かというと「歯科医師」以外の医師となっています。

極端な例ですと、皮膚科医でも内科医でも構いません。

ただ、交通事故後のリハビリで多い症状は筋肉系、関節系ですので自然と「整形外科」で診てもらう事が一般的です。

意外とよくある事ですが、患者様からするとおかしいなと思う点としてどこの「整形外科」でも「整骨院」での通院併用を認めてくれる訳ではないということです。

整形外科からすると月に1回くらいしか診察に来ていない患者様より、自院のリハビリ施設に定期的に通院、診察をしている患者様の方がカルテ記載や書類作成ははるかに楽ですし信憑性は増します。

また、最近は柔道整復師の自賠責治療において不正請求等の良くないニュースが増えたりと、あまり良い印象をお持ちではない医師もいます。

そして突然の事故で最初に病院を選ぶ余裕も、探す時間もないので2回目くらいに診察を受けたときに「整骨院での通院」の話をすると急に「整骨院との併用は認めない」や「整骨院に行くならうちでは診ません」と冷たく対応されるケースもあります。

正直、患者様の為の行動とは思えず残念ではありますが現実はこんな感じです。

事故後2週間くらいまでは（出来るだけ早いほうがよい）病院を替えることも可能ですので整骨院併用不可と言われた場合はご相談頂ければと思います。

整骨院はどの様な基準で選ぶべき？

今やコンビニの数より多いといわれる整骨院を、どの様な基準で選ぶのか？というのも非常に難しいと思います。

そんな時はまず外せない条件を考えてみます。信頼できる方からの紹介であれば迷いもないと思いますが、

・平日遅い時間も対応している

・土日も受付をしている

・キッズスペースがある

・通いやすい距離にある

・連携出来ている病院がある

この辺は事前に調べられそうですね。

あまり言いたくはありませんが、気をつけないといけない整骨院もあります。

・交通事故の治療は自由診療なので整形外科に行く必要はないという（前述の医師の診断を最優先するので後々患者様が困ることがある）

・不自然なほど交通事故の集客に力を入れている（院前の交通事故専門院の表記や、HP上で一定期間通院したらお見舞い金？をお渡しします等）

・とにかく毎日治療に通う様に勧めてくる（正当な必要性を感じないもの）

・症状の出ていない部位も関係あるからと増やそうとする

全てが該当するとは言えませんが、どうして整骨院が交通事故の集客に力を入れるか考えたことはありますか？

簡単に説明すると、交通事故後の治療は整骨院に支払われる治療費が平均すると高めです。

そして更にそれは痛めている部位数と通院日数で決まります。

なのでお見舞い金を払ってでも、高額な広告費を払ってでもぜひ来て欲しいのです。

患者様に関わる問題としては、保険会社からその整骨院の通院はNGですと言われたり、悪いことに関与していないか疑われたり、過剰な通院をずっと続けていると（良くなってきているのに毎日通院とか）結果として患者様に支払われる慰謝料が低くなる事もあります。

そのことを整骨院側は知らないか知っていても伝えないと思います。

長々と書いてきましたが、一番大事にしたい事は、急に事故に遭い身体の痛みや精神的な不安を抱えている患者様に余計な心配や不安を減らし、適切な施術を行う事とその環境を整えていくお手伝いをさせて頂く事かと思います。

ぜひ参考にしてみて下さいね！